乳歯の虫歯を放っておくと永久歯の歯並びがガタガタに
乳歯はどうせ生え変わるからと、虫歯の治療を疎かにする方もいますが、乳歯の虫歯を放っておくと、後に生えてくる永久歯に悪い影響を与えることをご存知でしょうか?どのような影響があるのか、解説します。
目次
1.乳歯の歯並びが悪いと永久歯の歯並びも悪くなる?!
3.歯科矯正の観点からみる「乳歯の歯並びが永久歯の歯並びに影響する理由」
乳歯の歯並びが悪いと永久歯の歯並びも悪くなる?!
子どもの歯が乳歯の頃は、永久歯に生え変わるのだから、多少虫歯ができても問題ないと油断しているご両親が多いように見受けられます。しかしそれは間違いです。虫歯になった乳歯を治療せずそのままにしておくと、歯がガタガタしたり、隙間ができたりします。そしてその影響で、生え変わりの時に永久歯が綺麗に生えづらくなるのです。さて、どうしてそのようなことが起こるのでしょうか。
乳歯の正しい歯並び
乳歯は、6ヶ月~9ヶ月頃から生え始めて、3歳頃に生え揃います。乳歯の時期には、多くの子どもの歯並びは整っています。あごはどんどん成長し、永久歯に生え変わる6歳頃になると、前歯あたりを中心に、歯と歯の間の隙間が目立つようになります。
この隙間はあごの成長により自然にできるものですから、心配はありません。むしろ、隙間がないと、永久歯が生えてきた時に、乳歯よりも大きい永久歯は、生えるスペースが足らずに、歯並びが悪くなってしまいます。
乳歯の歯並びが永久歯の歯並びに影響する理由
問題なのは、乳歯に虫歯がある場合です。乳歯が虫歯になり、抜け落ちたり、虫歯のせいで歯並びが悪くなったりすると、次に生えてくる永久歯もつられるように歯並びが悪くなります。つまり、乳歯の歯並びは永久歯の歯並びの良し悪しに大きく影響するのです。というのも、乳歯が抜け落ち、そこに永久歯が生える際には、乳歯の歯並びに従うことになるからです。
乳歯の虫歯を治療しないままにしておくと、歯が抜けてしまったり、歯と歯の間に余計な隙間ができたりします。そうなると永久歯の歯並びが悪くなります。乳歯だからといって油断せずに、虫歯にならないよう日頃から歯磨きをしっかりさせるようにし、また虫歯ができたらすぐに治療を受けさせるようにしましょう。
きれいな歯並びのためだけでなく、正しい歯磨き習慣を身につけるという意味においても、小さな頃からしっかり歯磨きする癖をつけさせるのは非常に大切なことです。正しい歯磨き習慣こそが、生涯お口の健康を守ってくれます。