ホワイトニング治療は、はたして安全なのか?Vol.2
歯が溶ける、体に悪影響などと風評が絶えないホワイトニング治療ですが、治療についての研究は頻繁に行われ、安全であると実証されています。今回は前回に引き続き、治療の安全性について、加えてその根拠を解説します。
目次
1.ホワイトニング剤はもし飲み込んでしまっても体に影響はなのか
3.ホワイトニングで発生する活性酸素、体に悪影響ではないの?
1.ホワイトニング剤はもし飲み込んでしまっても体に影響はないのか
ホワイトニング治療で使われるホワイトニング剤についての安全性も気になるところですよね。もし誤って飲み込んでしまっても大丈夫なのか?患者さまからそういった質問を受けることもありますが、もちろん問題ありません。
ホワイトニング剤には増粘剤が添加されているため、通常口の中に垂れることはありません。しかし万一垂れてしまい、少量を飲み込んでしまっても体に影響はありません。
2.薬剤の成分と安全性について
歯科医院で行うオフィスホワイトニングと自宅行うホームホワイトニングでは、使われる薬剤の成分が違います。病院で使われる薬剤の主成分である過酸化水素水は、もし飲み込んだ場合、体内で水と酸素に分解されます。
次にホームホワイトニングのホワイトニング剤の主成分は過酸化尿素で、マウスピースの中で過酸化水素と尿素に分解されます。過酸化水素が安全なのは、先ほどお伝えした通りですし、尿素はハンドクリームにもよく配合されていますよね。人体にもともと存在している物質で、もちろん無害です。
また、少量加えられている増粘剤は、多くの食品や化粧品に使われており、こちらも人体への影響はありません。
3.ホワイトニングで発生する活性酸素、体に悪影響ではないの?
ホワイトニング治療では、治療の過程で活性酸素が発生し、その働きによって色素沈着が分解されて歯が白くなります。活性酸素は老化や疾患を引き起こすことが明らかになっており、そのことから、ホワイトニング治療は人体に悪影響なのではと心配される患者さまもいらっしゃいます。
活性酸素は紫外線やスポーツ、喫煙など、日常生活のさまざまな場面において体内で発生している成分で、呼吸により無毒化されます。
4.なぜ無害だと言えるのか
ホワイトニング治療で発生する活性酸素は限られた量であり、体に悪い影響を及ぼすようなものではありません。発生した活性酸素の多くは空気中で分解され、残りの体内に入った活性酸素は簡単に体内で分解できる量です。つまり日常生活で発生し、無毒化されているのと同じ仕組みを辿ると考えてもらえればよいです。