西田辺の歯医者が教える歯のブログ

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【衛生士にインタビュー】しみる?ホワイニングのトラブルとその対策

ホワイトニング治療は成功する場合とそうでない場合に大きく分かれるという。なぜそのような違いが起こるのか。症例を挙げながら解説してもらうとともに、治療の進め方や効果の持続性、安全性などについても詳しく聞く

【衛生士:福島プロフィール】
15年の勤務経験を持つ「ふくだ歯科」の歯科衛生士で主婦、1女の母でもある。一般歯科のみならず矯正歯科での勤務など、様々な歯科治療の現場の経験を持つ。ふくだ歯科では、オフィス&ホームホワイトニングを担当。過去の臨床例を活かした、丁寧でわかりやすい説明を心がける。

「ホワイトニング」の治療にはいくつかの方法があるそうですが、各治療法について教えてください。
【福島】ホワイトニングの治療には大きく3つあります。 ご自宅で患者さん自身が歯に薬剤を塗布して行う「ホームホワイトニング」、通院し、クリニックの専用機器を用いて歯科衛生士が施術する「オフィスホワイトニング」、その双方の施術を行う「デュアルホワイトニング」です。
「ホワイトニング」の治療は成功する方とそうでない方がいらっしゃると聞きます。なぜそのような違いが起こるのでしょう。
【福島】残念ながらそれは事実です。 なぜそうした違いが起こるのか、症例を挙げて説明すると、Kさん(34歳・女性)とNさん(56歳・女性)は、いずれもホームホワイトニングの治療をされました。Kさんは、寝る前に、ホワイトニング材を歯に塗ってマウスピースをはめるということを、ほぼ毎日欠かさずしていました。医師の指示に従ったのですね。その結果ホワイトニングはうまくいきました。 一方のNさん(56歳・女性)は、ほとんどホワイトニング剤を塗りませんでした。ホワイトニング材が歯にしみて、不快感があったのが理由だったようです。 また両者の違いとして、モチベーションもあるかもしれません。話を聞くと、Kさんは、ホワイトニングを休むと歯の色が黄色く戻ってしまうと思い、多少しみてもがんばって続けたと言います。 ホームホワイトニングは手軽にできるのが長所ですが、一番の短所は、自身で意思を強く持ち、治療を続けないといけない点です。Kさんは、手間でも、多少しみても、痛みがなければ毎日続けた。その結果ホワイトニングを成功させたのですね。

では、自身で治療を継続できない方にはオフィスホワイトニングがお勧めということになりますか。
【福島】オフィスホワイトニングはクリニックで治療を行うため、継続はしやすいかもしれません。ただ、オフィスホワイトニングだけでは歯の表面のみしか白くならないため、長期間は効果が維持しません。というのも、オフィスホワイトニングが歯の表面にあるエナメル質の汚れや色素を分解するのに対し、ホームホワイトニングはエナメル質の下にある象牙質を白くします。そのように、治療により歯のどの部分へアプローチするかが変わるので、本来ならオフィスホワイトニングで表面を白くし、中の黄ばみをホームホワイトニングで白くしていくというデュアルホワイトニングが最も理想的です。 オフィスホワイトニングは即効性に優れ、すぐにホワイトニングの効果を実感できます。ただ、効果が一時的で色戻りが早いです。個人的な感覚だと、1回の治療だけでは、1カ月持つかどうかというところだと思います。回数重ねれば、白さがぐっと上がり、ある程度持ちも良くなるのですけれどね。 そういうわけで、ホームホワイトニングかオフィスホワイトニングのどちらかのみを選択される患者さまには、持続性を考え、中からじっくり白くしていくホームホワイトニングをお勧めしています。
Kさんがされたのはホームホワイトニングでしたが、白さは持続しているのでしょうか。またNさんの治療はその後どうなりましたか。
【福島】Kさんは2年半ほど治療を続け、歯の白さを表す数値で2、かなり真っ白な色にまでなり、そこで治療は終了としました。この1年ほどホワイトニングはされていません。けれど、白さはほぼ維持できています。 Nさんは、ホームホワイトニングだとどうしても薬剤が歯にしみるということで、その後、オフィスホワイトニングの施術を2回受けられました。初回は2回照射しました。 お二人の治療はそこで一旦終了しています。ホワイトニングの治療は患者さまが「白くなった、ここまででいい」と思った時点でストップします。真っ白も、オフホワイトも白であり、どの段階で治療を終えるのかは、一概に決められないものだからです。歯の色は、白さの数値で1~8の人が殆どですが、私の目から見て3だと結構白いなと感じます。しかし、肌の色によっても印象は異なります。5で満足という患者さまも中にはいらっしゃるぐらいです。 治療完了後は経過観察し、見せてもらって色戻りしていたら、ホームホワイトニングの場合にはジェルを追加購入してもらうか、オフィスホワイトニングをするのか相談となります。

薬剤がしみるのは何故ですか。
【福島】歯にクラック、つまりヒビがあったり、あるいは歯肉炎や歯周病など歯肉に問題があったりするとしみます。知覚過敏と同じ原理ですね。また、しみるというのは、感じ方に個人差があり、歯や歯肉が健康でも、稀にとても気になる方もいるようです。 私もホームホワイトニングをしたことがありますが、しみる感じはなく、でもジーンと歯に作用しているようには感じました。それを人によってはしみると感じるのでしょうね。
しみるということは、体に悪影響なのではないかと心配する方もいらっしゃるかと思われますが、その点いかがですか。
【福島】食品にも使われている薬剤なので、口や体に入っても害はありません。 しみるからといって、歯を溶かしたりする薬ではないので、その点は心配要りません。

歯科クリニックがホワイトニングを勧める理由は何ですか。
【福島】勧めているというよりも、白い歯になりたいと望む人が多く、必要とされている治療なのだと認識しています。ホワイトニングは口元全体の印象を良くしてくれ、美容の効果があります。ホームホワイトニングやデュアルホワイトニングなら、白さも持続するためお勧めです。 ネットで薬剤などを購入してホームホワイトニングをする方もいらっしゃるようですが、大切な歯に何かトラブルが起こっては困るので、きちんと医師に診てもらって治療を始めるのがいいと思います。 なお、ふくだ歯科ではホワイトニングの治療ほか、ご相談だけでも承っています。知りたいことなどがあれば、なんでもお気軽にご相談ください。

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